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骨董品と古物とコギャルのパンティ
ネームカードをつくってみた。

古伊万里はアートか趣味かと迷ったのですが、
陶芸の類は趣味だろうけど、古伊万里は陶芸じゃないと思い、アートの欄に書くことにした。

日本酒Bar[螢月hotaruzuki]をオープンするにあたって、
店舗デザインを杉本貴志先生にお願いし、
私はきき酒師の資格を取ったり、古美術商認可を取得したりした。
お客様に今まで少しずつ集めた古伊万里の器で
お食事をしていただけるようなお店をつくるつもりでいたから・・・

しかしながら、現実は過酷なもの。
忙しくないのは、それこそ死活問題だが、忙しいことが古伊万里にとっては死活問題となってしまった。
「そんなスポンジで洗わないで!」
「水の中で重ねないで!欠けちゃうでしょう」
無理なことだと、オープンしてから気づいた。
私にとっては宝物のような愛しい伊万里も、価値観の違う人たちにとっては、
ただの古い皿でしかない。
気持ちが伝わっていないわけでは無いし、価値がわからないのでもないが、要は価値観が違うのだ。
古い器など俗にいう趣味じゃあないのだろう。

何年も人の愛情によって守られて生きてきた伊万里達を
我が手で何枚もの命を絶ってしまったことに、胸から血が流れるような痛みを感じながらも、
コンセプトとして掲げてしまった以上、すぐに引っ込めてしまう訳にもいかず、
祈るような気持ちで毎日を送り、
伊万里達は黙って磨り減り、欠け、私の犠牲となって消えていった。

可哀想なことをしてしまった。

・・・と、こんな内容の話を書くつもりなどなかったのに
趣味という言葉についての疑問を書こうと思ったのだが、今日はもうイイヤ。
インターネットの辞書によると
(1)専門としてではなく、楽しみにすること。余技。ホビー。
(2)物のもつ味わい・おもむき。情趣。
(3)物の美しさ・おもしろみを鑑賞しうる能力。好み。感覚。センス。
と、書かれている。やっぱり とても矛盾を感じるのです。
趣味の領域というのは、(1)程度のこと。という意味じゃなく、
一般のレベルを超えた領域のことで、
趣味人というのは、粋を極めた人のことを指していたはずじゃあなかったのかしら?云々・・・

さらに蛇文
私の持っている古美術商認可を取得というのは、美術品の鑑定士ではありません。
骨董品屋さんを開く資格のことです。
そもそも古美術鑑定士に資格なんてあったっけ? 肩書きはあるけれど・・・

許可証は、警察に行って申告をするのですが、
「こちらにどうぞ」と通されたのは、警察官の方々の机の並ぶ大きな部屋の片隅。
私以外は、な~んか汚そうな男性ばかり。エッチな目で遠慮なしに人のこと見ている。
なんか変!と思って担当の方に伺って・・・唖然。呆然。
なんと、古美術と古物商は同じ許可証なんだとか。
直訳いたしますと、
この男どもは、はき古したコギャルのパンティを売るための許可をもらいに来ていたんです。

骨董品とコギャルのパンティを同じ机で処理するような文化レベルの国なんですって。
中国などよその国にバレて大恥かく前になんとかして欲しいものです。

従業員の若い子達が古伊万里を粗雑に扱うのも当たり前なのかもしれません。
by mariko-sugita | 2006-06-01 12:21 | 雑記 miscellanea
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