7月17日、石井好子先生が肝不全のため亡くなりました。
まだ気持ちが、心が、動揺しています。
人の世の儚さ、いのちの儚さを、私達シャンソン歌手は歌にしています。
人の生き死にを歌としてきた人間は、
人がいつか旅立ってゆくことに関して、
それなりに深く思い巡らせてきたように思います。
個人的にも小学生の頃に父が他界し、身体の弱い母親は何度も入退院を繰り返し、
そんな中で育ってきたこともあって、
ある意味、覚悟というようなものも、腹の中に蓄えてきたような気がしています。
でも、やはり別れは辛いと思うのです。
感謝の気持ちを胸いっぱいに抱えていても、
それよりも多く、後悔が残っているからかもしれません。
それはとても虚しく寂しいことでもあります。
申し訳ないような哀しさでもあります。
じんわり じんわり 哀しみが大きくなってきます。
これからどうなるのかな・・・
そんな思いが頭の中をよぎるほど、
今まで先生の庇護のもとで歌っていたことに、
改めて気づかされています。
NHKホールのパリ祭での、先生の最後の歌。
その舞台へ向かう直前の、舞台袖での先生の姿。
舞台中央へと優雅に歩き、そして、渾身の力を込め、命を注ぐように歌う姿。
あんなにメラメラと炎のようなものが人から発せられている姿を
私は初めて見た気がしました。
今でも目に焼き付いています。
間違いなく歌うことに命をかけて生きてきた人なのです。
石井好子先生、本当にありがとうございました。
ご冥福を心よりお祈り申し上げております。
写真は、2004年2月、国際フォーラムCホールに於て、
東京都交響楽団 都響スペシャル『石井好子オーケストラと歌う』
に出演させていただいた時のもの。
私の大切な想い出。宝物です。
8/26(木)11:30~13:00
帝国ホテル 本館3F『富士の間』にて
実弟、石井公一朗氏を喪主に、
好子先生のお別れの会が執り行われます。
この時間内、どなたでも献花できるそうです。
平服でお越し下さい。
ご香典ご供花ご供物などは、固くご辞退申し上げます。と記されておりました。
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